農家の技で家庭菜園!しっぱいしない!農業のやり方をプロ農家が栽培技術を解説します

家庭菜園の道具を揃えると、上手に出来ます。腕が上がります

家庭菜園が上手に出来る。揃える必須道具6選+オススメ9選

 

悩んでいる人
家庭菜園をはじめるときにどんな道具を揃えるといいですか?

 

何も知らないゼロから始めた経験から、使ってよかったものをご紹介します。

 

使って良くなかったものは、今回は紹介していません。

 

家庭菜園で使う道具はこんな感じです。

  • 使ってみたいもの(楽しそう!使ってみたい)
  • 使わないとうまく出来ないもの(必須)
  • 使うとかなりうまく出来るもの(収穫や成長が良くなる)
  • あんまり役に立たないもの(一回使ってみてイマイチ)

この中から、あんまり役に立たないもの以外の、

  1. 使って楽しいもの
  2. 家庭菜園で必須なもの
  3. 使うとうまくいくもの

の3つを紹介していこうと思います。

10年以上農業をやって、とてもうまくいく道具ばかりです。

正直、使ってみないとわからないものばかりなので、はじめるときのお役に立てれば嬉しいです。

 

1つ1つが細かく書いてあるので、目次から興味のある道具をクリックしてみて下さい。

実例ふまえて書いています。

■家庭菜園で揃えると楽にできる道具《必須の道具》

□鉢・プランターは深さが大切

家庭菜園で揃えるといえば、まずはプランターかな。と思います。

プランター栽培でよく言われる「水はけが大事」という言葉ですが、水はけの次に大切なものがあります。

それは、出来るだけ深いプランターがいいということ。
ここが本当に大切なところです。

◇プランターが深いと、たくさんとれる

深いプランターで栽培すると、たくさん野菜がとれます。

なぜなら、野菜が大きく育つからです。

野菜が大きくなる理由は、根っこがたくさんあるからです。
キャベツ1個でも、根っこは1メートル以上の長さになります。

プランターの土が少ないと、1メートル伸びたい根っこが、50センチしか伸びなくなってしまいます。

根が少ないと、栄養が吸えないので、野菜は小さくなります。

ココがおすすめ

たくさんの野菜を収穫したいから、プランターは深さが大切です。

□じょうろは必須。水のあたりと水量がポイント

家庭菜園で水をあげるとき、ホースでジャバっと水をあげるのはNGです。

シャワーで優しく土のハネをすくなくしてあげることで、根を痛めたり、土がはねて病気になることを防ぎます。

もう一つの便利なことは、ジョウロだとどれくらい水を与えているか、はかりやすいですね。

茄子のプランターには、毎日朝は2リットル水をあげていて、暑くてカラカラになっていたから、明日は3リットルにしてみよう。

といった調整が出来ます。

野菜を健康に育てるために、水の量がはかれるようにするのはとても大切です。 メモリ付きのジョウロがオススメです。

□移植ゴテが苗の最初を決める

移植ゴテ(いしょくゴテ:苗を植えるスコップのこと)は、苗を植えるときにちょうどいい大きさの植え穴をあけるのにとても大切です。

大きすぎず小さすぎずぴったりの植え穴をあけると、苗の植え付けがとてもうまくいきます。

私が使う移植ゴテは、「ねじり鎌」です。

  • ねじり鎌で穴をあけると、土が余らない(手間がかからない)
  • ねじり鎌の持ち手部分で、苗の植え付けの間隔がはかれる(手間がかからない)

 

この2点です。

ねじり鎌は、とっても手間がかからなくて、楽なんです。

普通の移植ゴテは小さいスコップですが、苗を植えることに関してはねじり鎌が最高です。

苗を植えたあとに土をたいらにならすのにも便利ですし。

□スコップ(剣スコ・角スコ)で畑が変わる

家庭菜園で揃える道具はスコップ。軽くて小さいものがオススメ。

スコップの使いどころは、プランター栽培ではなく、畑の場合です。

スコップで畑を耕すと、見違えるほど畑が変わります。

畑がスコップで変わる理由は、「深く耕せるからです。」

家庭菜園で、深く耕すことで、たくさんの根が元気になります。

浅い耕しでは、畑はうまくいかないです。
深く耕すといっても、30センチたがやせれば大丈夫。

目的は、深いところまで土に亀裂を入れることです。

このように順番に耕していきます。小さいスコップだから、体がとても楽です。

大きなスコップだと、土が重すぎて疲れて嫌になってしまいます。
出来るだけ小さいスコップなら、土も少なく、深くまで刺さりやすく、疲れにくい。

スコップはこの程度の深さで大丈夫。これはクワでは出来ないんですよね。1年に1回やればOK

とてもオススメなので、アマゾンのリンク貼っておきますね。

□ハサミ(剪定バサミ)があると収穫が楽しい

ハサミの使いどころはとても多いです。

こんな方におすすめ

  • 成長してきた苗を、選定する
  • できた野菜を収穫する
  • 出来た人参の葉を切り落とす

 

などなど。
プロ農家が愛用している、切りやすくて疲れにくいハサミがあります。

一番いいところは、サビても切れ味があんまりかわらないところです。

つまり、長持ち。5年くらい平気で使えます。

□支柱は夏野菜には必須

支柱がなくても全然大丈夫じゃない?自然栽培だから、なくていいよ。

と考えたあなた。(昔の私のことです。)

支柱の役割は大きいです。

 

支柱があることで、こんなに野菜がとれる

  • 野菜の木が重すぎても倒伏(とうふく:倒れて土がついてしまう)しない
  • 支柱に固定すると、風で野菜が傷つかない
  • 誘引(ゆういん:支柱に添わせること)して、たくさんの実がなるように出来る

茄子の支柱の太さは16mm出ないと、折れてしまい、支えられません。

支柱の長さは1800mm。地中に400mm差し込むので、実際は1400mmしか使えないんです。

 

といったことが出来ます。

支柱を買うなら

  • イボ竹で太さは16mmのものにする。
  • 茄子やキュウリの栽培なら、1800mmにする。
  • 地中には400mm以上差し込むことで、安定する。

■家庭菜園で揃えると便利です。《あるとうまくいくもの》

□防虫ネットは安くてもいい。

防虫ネットが1つあると、ほんの少しやくにたちます。

それは、野菜に虫がつく数が減ることです。

数が減る?ゼロじゃないの?
そう思ったあなた。(ここも昔の私です。)

さいこうやさい
ゼロは無理です〜。

防虫ネットで囲んだハウスですら、ちょっとの隙間から虫が入ってることはよくあることです。

でも、防虫ネットをすることで少しは減ります。
数字で言えば、3回農薬をかけるところが、1回か2回で済むくらいです。

減農薬にはとっても役立ちます。

ですから、防虫ネットは安くても大丈夫です。

虫は、あらゆるところからいろんな手段でつきます。
ではどうすればいい?

それは、つぎの忌避剤です。

忌避剤+防虫ネットで、かなり被害を減らせます。

3回農薬をかけるところが、1回で済むくらいです。

□フェロモントラップ(忌避剤)は無農薬に役立ちます

忌避剤(きひざい:虫の嫌がる匂いなどで虫を寄り付かせないもの)は役に立ちます。
蚊が寄らなくなるスプレーなど、意外と聞きますよね。

家庭菜園では、ベランダでは忌避剤、
畑では誘引剤がオススメです。

ベランダのような限定的な空間では、虫がもともと少ないので、寄らなくなる方法がよい。

 

 

畑では、雑草がなくても虫はよってきます。

その上、雨や風があるので、寄らなくすることは出来ませんでした。

では畑では、誘引剤が効きます。

特に効くのはヨトウガです。

  • ヨトウガは、夜盗虫(よとうむし:夜活発に動く。集団で畑から畑に移動することもある)の成虫で、ガです。
  • ヨトウガが卵を産むと、15日スパンで成虫になりどんどん増えるのですが、
  • ヨトウガ自体を誘引剤で捕まえるので、産まれる卵が減るので被害が減るという方法です。

 

実際の農業の現場でもよく使われる方法で、ガや蝶類をかなり減らせますよ。

フェロモントラップのデータ(虫の発生時期)は、愛知県の農業総合試験場が公開していて、防ぎたい害虫の多い時期がグラフになっているので、活用することができます。

 

□敷きわら・マルチシート

家庭菜園でけっこう重労働な水やりを、敷きわらとマルチシートで軽減できます。

敷きわらはとマルチシートの簡単な使い道の違いを比べてみます。

敷きわらの便利なところ

  • わらを敷くと、土の表面の水分が蒸発しにくく、水管理が楽になる。
  • わらなので、野菜の栽培が終わっても一緒に土に還るので、手間がかからない。
  • 草はわらをたくさん敷くと少なく生え、わらが少ないとたくさん草が生える

 

マルチシート(ビニールマルチ)

  • マルチを敷いたところは、穴が開かなければ草が生えない
  • 水分を保ちやすく、水やりの回数が減る
  • 栽培が終わったら、マルチシートを剥がす手間がかかる。
  • そう万能なわけではない(ゴミが出る)

 

ここら辺の使い心地で、好きな方を選ぶと草や水やりを楽にすることができる道具です。

□マルチキーパー があると、雑草のない家庭菜園ができる

マルチシートを使う場合、マルチキーパー を合わせて使うことで、雑草の生えない家庭菜園は意外と簡単に出来ます。

一番おすすめは、ナスを作る場合です。

実際に、マルチシート+マルチキーパー を組み合わせて、毎年草取りゼロでナスを栽培しています。

□野菜の防寒対策グッズ 、パオパオ

冬、野菜は寒さでどんどん傷んでしまいます。
パオパオを使うことで、かなりの防寒ができます。

パオパオを使うと収穫期間がのびる
野菜の凍傷を防ぐ(白菜、レタスは特に凍傷で食べられなくなる)
保温効果があるので、厳寒期でも、野菜が凍りにくい

凍傷、凍ることで、野菜は一か月収穫期間が短くなることはザラにあります。

パオパオ1枚かけると、生き残る野菜が増えます。

□『動画』ガーデンテープ(針金タイプ)で簡単に誘引

夏野菜の誘引は、ガーデンテープを使うとかなり楽にできます。

テープと針金は効果が違います
テープタイプは、重さに耐えられない、雨で剥がれる。土に還る

針金タイプは、重くても大丈夫。雨でも取れない。土にかえらない。

この差があるので、お好みで使うといいと思います。

私はナスに使いますが、茄子の収穫期間は4か月くらいあるので、針金タイプ(ビニタイ)を使っています。

□レーキがあると、野菜の生育が揃います

レーキがあると、畝を作るときに、野菜を植える部分をきれいにならせます。

平らな畝は、マルチシートを使うときに風で飛びにくく、バタつきにくい。
水も均等にかかるので、生育も揃いやすいです。

□種まき培養土(タキイ)

種まきよ土はタキイの種まき培養土がオススメです。
その理由は、とにかく簡単だから。
タネの発芽はけっこう難しいですが、種まき培養土を使えば種まきの土がダメだから失敗するということがなくなります。

詳しい種まきはこちら

□種まき土ポット(セルトレイ)

タネをまくには、ポットが必要になります。
ポットを使う理由は、水の管理が簡単だからです。

家庭菜園を節約したい方におすすめ

  • 土を節約できる
  • 水を節約できる
  • 液肥を節約できる
  • 労力を節約できる

めっちゃ節約出来ますね。

 

節約できる上、うまく出来るわけですから、プロ農家が使うわけです。

1枚で128株も育てられるので、多すぎるでしょ!と思うときは、⅓だけ使うなど出来ますよ。

 

■家庭菜園に必要な用具を揃える際に初心者が注意すべき点

今回家庭菜園に揃えるものを紹介しましたが、プランターで家庭菜園する場合と、畑で家庭菜園する場合の両方を紹介しています。

大抵がどちらにも必要なものですが、プランターで育てる場合はスコップはいりませんし、その辺りは取捨選択して、良さそうなものから揃えていくと、失敗も少ないと思います。