農家の技で家庭菜園!しっぱいしない!農業のやり方をプロ農家が栽培技術を解説します

四季どりキャベツの栽培方法。割と作りやすいキャベツです。

【万能】四季どりキャベツ栽培の上手な作り方

 

四季どりキャベツを使えば、こよみ上は

ほぼ年中キャベツを収穫することができます。

四季どりキャベツは「トーホク」「サカタ」「タキイ」の3つの種苗会社が出していたので、収穫できる月を一覧にしてみました。

この暦(こよみ)を見ると

  1. 1番長く収穫できるのはトーホクの四季どりキャベツ
  2. 2番目はタキイの四季どりキャベツ
  3. 3番目はサカタの四季どりキャベツ

という順になっています。

四季どりキャベツを組み合わせて使えばほぼ年中キャベツを収穫できる。

四季どりキャベツ栽培「四季どり」の特徴2点。でも専門品種の方が良い出来になる。

四季どりキャベツの特徴は

  • 1つの品種で長い期間収穫できる
  • 品種を選ぶ手間を省ける

という2点において優れています。

 

しかし、農家は四季どりキャベツを使わない理由は「専門品種ではないから」です。

 

どうしても「万能な品種」というものはなくて、

それぞれ何を重視するかでどちらを選ぶか決まってきます。

 

専門品種「しぶき」と四季どりキャベツの違い「収穫月で決める」

「11月にキャベツを収穫したい」という目的を持って品種を選ぶときに、差が出てきます。

 

 

 

11月に収穫するために、「しぶき」を作ると、このような結果になります。

  1. 11月に収穫するために開発された「しぶき」という品種を育てる
  2. 11月の約1ヶ月間、スーパーで売っているような見た目がよく、色の濃いキャベツが収穫できます。
  3. 収穫適時期の11月を過ぎると、だんだん品質が落ちてきて、あまり見た目はよくなく、玉が割れたりしてきます。

専門品種とは、このようなものです。

  • 11月に特化されていて
  • それ以外の月はあまりうまくできない
  • しかし、約1ヶ月、スーパーに並ぶ品質のものができる。
  • (*ここでいうスーパーに並ぶ品質というのは、とても良い出来という意味合いです)

 

 

 

11月に収穫するために「四季どりキャベツ」を作るとこのような結果になります。

  • 11月にも収穫できる「四季どりキャベツ」という品種を育てる
  • 11月の約2週間〜1ヶ月間、スーパーで売っているような見た目とは少し形が違うキャベツが収穫できます。
  • 収穫適時期の2週間〜を過ぎるとだんだん品質が落ちてきて、あまり見た目はよくなく、玉が割れたりしてきます。

 

結果、四季どりキャベツは「収穫時期が万能」である反面、「最高品質のキャベツが適時期ずっと取れるキャベツではない」ということがわかると思います。

 

四季どりキャベツを栽培しても、2週間しか収穫できないの?

正確に言えば、病気がでたり、気候の変化で変わってしまうのが農業なので、おおよそ2週間から4週間ほどです。

この「2週間から4週間」というのは、種をまいたら、2週間から4週間収穫できるということです。

では、こよみ通りに「6月から1月まで収穫する」には、どうしたら良いのか。

 

四季どりキャベツを栽培してこよみ通り6月から1月まで収穫する方法

でも、このこよみを見ると、6月から1月まで収穫できるって書いてあるじゃないか。それはどういうことなの?

こよみを見ると、6月から1月まで収穫できるって書いてあるけど、どうすれば良いの?

 

これは、種まき時期を見てください。2月中旬から8月上旬まで種まき時期になっていますね。

2月中旬から8月上旬まで2週間おきに種をまくと、6月から1月まで収穫できます。

 

 

 

四季どりキャベツの栽培方法は、普通のキャベツと同じ栽培です

四季どりキャベツの栽培方法は、普通のキャベツと同じ栽培方法です。

特別難しい栽培をする必要はなく、

  1. 種をまいて
  2. 苗を育てて
  3. 苗を移植して
  4. 植えてから2週間後に追肥
  5. 4週間後に追肥
  6. そして収穫

です。

ただ、栽培時期が難しい時は専門品種の方が出来がよくなることが多いです。

 

一番よく販売されているのは「トーホク種苗の四季どりキャベツ(星味)」です。

カーマなどのホームセンターで販売されているのはトーホク種苗の四季どりキャベツ。上のこよみは分かりやすいように暖地のみの栽培のこよみで作っています。

このこよみのものが一番よく販売されています。

カーマホームセンターやコメリ、カインズで販売されているものです。

 

近くのホームセンターに買いに行くのが面倒であれば、

アマゾンで購入することもできます。

 

タキイ種苗の四季どりキャベツは冬越し栽培メイン

タキイ種苗の四季どりキャベツは冬越し栽培ように作られている傾向があり、12月収穫から4月までがメインに見えます。

こちらのタキイ種苗は、ホームセンターではなかなか見かけません。

購入するには、種屋さんで注文すると購入できます。

 

サカタの種の四季まきキャベツは、スポット栽培むき

サカタの種の四季まきキャベツはスポット栽培むき。農家からしたら、これが本来のキャベツに見えます。他の2社が栽培期間が長すぎ。

サカタの四季まきキャベツの品種も、ホームセンターでは見かけません。

購入するには種屋さんで注文すると購入できます。

四季まきキャベツ栽培でよくある栽培のQ&A

毎年種をまいた苗がひょろひょろと徒長してしまいます。

キャベツ苗が徒長してしまうのは、結構よくあることです。

問題は

  1. 日照不足
  2. 水分過剰
  3. 種が密植しすぎ

の3つです。

 

この3つに気をつけて栽培すると、しっかりとした苗を作ることができます。

もっと詳しく苗の栽培を見たい場合は30日間を写真でみれるキャベツ苗の育て方を見てください。

根にコブができて、株がしおれてしまいました。

根にコブができるのは「根コブ病」という連作障害の1つです。

根コブができたところではキャベツを作ることはとても難しくなるので、

少し離れたところで苗を植えれば大丈夫です。

もっと詳しく根コブ病について知りたい方は、農家が行っている連作障害対策を読んでみてください。