キャベツの連作障害は2つあり、
- 根こぶ病
- 萎黄病(イオウ病)
の2つです。
根こぶ病は線虫が原因なので、
毎回キャベツ苗を植える一日前に苦土石灰を3坪あたり1キロ混ぜ込む
萎黄病はYR(ワイアール)品種を作ることで、かなり防ぐことができる
という感じで「キャベツの連作障害を防ぐことができます」
これでわかる方はこのページをそっと閉じていただければ大丈夫ですし、
もっと具体的なやり方を知りたい方は、順番に読んでいただけると、できるだけ再現できるように、書いています。
■キャベツの連作障害とは?(基礎的なこと)
キャベツで起こる連作障害は、
- 根こぶ病
- 萎黄病
と言われています。
実際の農業の現場ではそのとおりで、
それ以外にも病気はありますが、連作障害ではありません。
この2つのキャベツの生理障害に焦点を当てて対策することで、連作障害を防ぎつつ、キャベツを栽培していくことができます。
■キャベツを含めた連作障害を防ぐ輪作とは?
一般的に連作障害を防ぐためには輪作と言われています。
輪作(りんさく)とは、キャベツはアブラナ科であるため、同系統の
- キャベツ
- 小松菜
- 白菜
- チンゲンサイ
などのアブラナ科以外を次期作に栽培することです。
期間は3年サイクルがいいと言われています。
では、具体的な3年サイクルを次の項目で解説していきます。
■キャベツを含めた連作を防ぐ輪作の仕方
キャベツを含めた3年の輪作スタイル
- 1年目 キャベツ
- 2年目 レタス
- 3年目 トウモロコシ
という感じで、3年サイクルです。
野菜の科目で言えば
- 1年目 キャベツ アブラナ科
- 2年目 レタス キク科
- 3年目 トウモロコシ イネ科
そして最初のキャベツに戻ってくるというわけです。
これは、同じ場所で作付けする場合です。
■キャベツの連作障害がおこる前に計画的に栽培する
キャベツ農家はキャベツの連作障害が起こらないように、毎年注意して栽培しています。
いったん連作障害がおこると、なかなか回復してくれず、良くなりません。
つまり、キャベツが作れなくなると言うことです。
具体的にどのくらい作れなくなるかというと・・・
- 根こぶ病が発生すると、発生したあたり一帯が根こぶ病で作れなくなる
- 萎黄病が発生すると、キャベツが黄色く変色しだし、奇形になったりする。伝染して広がっていくので、まともなキャベツが取れなくなってくる
という感じで、キャベツ農家もかなり注意したい項目なんです。
□なぜ連作障害でキャベツが作れなくなる?
それは、キャベツが栽培できなくなるくらいの被害が出る虫や、菌が増えすぎるからです。
先ほどのキャベツの連作障害とは、
- 根こぶ病
- 萎黄病
という2つでした。
キャベツの連作障害の原因をもう少し詳しく書いてみます。
□キャベツの連作障害、根こぶ病の原因
キャベツの根こぶ病の原因は、根こぶ線虫が増えすぎるからです。
え?なにそれ?
という感じですが、
線虫という目に見えないほどのサイズの虫が、キャベツの根にこぶを作ってしまう
と言うことです。
根はキャベツの生命線。
人に例えるなら
動脈にこぶができて血液が流れなくなる状態です。
ココに注意
根こぶ線虫がキャベツの根を食害(しょくがい:食べて根の機能を正常に働けなくしてしまう)するため、
根こぶ病が出た場合、キャベツはまともに収穫できません。
(10個根こぶ病が出たら、8個か9個取れないくらい)
◇キャベツの連作障害の根こぶ病が発生してしまうと遅い
キャベツの根こぶ病が一度発生してしまうと、何年も作れなくなるキツイ状態になります。
何年か経てば収まるわけでもなく、根こぶ線虫を減らすための対策をしなければなりません。
一般的に、根こぶ線虫を減らすための対策は…土壌消毒です。
◇キャベツの連作障害、根こぶ線虫を予防する方法
苦土石灰を300坪あたり100キロ、植える前に土に混ぜ込みます。
キャベツの根こぶ線虫は、酸性で繁殖しますので、苦土石灰で中和し、根こぶ線虫が発生しないpHにするという予防対策です。
キャベツの根こぶ病を防ぐ苦土石灰の量
- 300坪あたり100kg全体に散布
- 30坪あたり10kg全体に散布
- 3坪あたり1kg全体に散布
散布するタイミングは、
- 毎回キャベツを植える前に土に混ぜ込みます。
- タイミングは前日までで大丈夫です。
□キャベツの連作障害、萎黄病の原因
萎黄病(いおう病)は、読んで字のごとく、黄色に萎縮してしまう病気です。
こちらもまともに育たなくなるので、とても大問題な病気です。
◇キャベツの連作障害で、萎黄病が発生してしまうと遅い
こちらも、発生してからなんとかしようとしても、現状ではあまり手だてがありません。
発生する前の予防方法があります。
次の項目で、説明していきますね。
◇キャベツの連作障害、萎黄病を防ぐためには
キャベツの連作障害で萎黄病を防ぐためには、「YR(ワイアール)」という品種を使うことです。
こんな品種です。
これが萎黄病に対応した品種で、相当防ぐことができます。
萎黄病を防ぐためには、YR(ワイアール)品種を育てるのが解決方法です。
■キャベツの連作障害を回避するまとめ
キャベツの連作障害は2種あり、
- 根こぶ病
- 萎黄病(イオウ病)
- 根こぶ病は線虫が原因なので、毎回キャベツ苗を植える一日前に苦土石灰を3坪あたり1キロ混ぜ込む
- 萎黄病はYR(ワイアール)品種を作ることで、かなり防ぐことができる
と言うことです。
つまり、YR品種の苗を作り、植える前に苦土石灰を入れて植えれば連作障害は予防できます。