自然農法や、動物性の堆肥を使いたくない方に役に立つ基礎知識で、実際に行っている方法です。
この記事を書いている人
・農大レベルでしっかり育てられる現役農家の解説動画
・栽培の流れが月単位でわかります。
・コメントで質問ができるので、今より上手になる(youtube)
- 農業経験0から14年以上やっている農家(愛知県の知多半島)
- 耕作する畑の土は9割が硬い粘土の土地で、雑草地からのスタート(農業初心者から、野菜を解説する側になりました)
- 年間100トンほど野菜を生産、出荷しています。
- このサイトの内容を実践し、反収50万を超える畑も出ています
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「畑の雑草をすき込む」
というやり方は、浅く耕すことでとても土に良い効果を生みます。
- 雑草が乳酸発酵するので、とてもいい土づくりになる
- 草が大きくならないうちにすき込むので、楽にすき込める
- 少しずつ、雑草が増え続けない畑になっていく
雑草堆肥は、一見お金がかからない感じがしますが、
- 土ができるまでの時間
- 作業量
- 大量の雑草堆肥
と、野菜ができるまでの土づくりのための「労力」がとてもかかる考え方です。
雑草堆肥の目的である
- 乳酸発酵させて、良い土を作る「労力をかけずに作る方法」
- 完全自然農法の手法「労力度外視の、理想論」
の2つを紹介する記事です。
■畑の雑草をすき込むと省力的で現実的!雑草堆肥を作るより、「畑で雑草堆肥」
雑草をすきこむことで土の表層で乳酸発酵させて、土の乳酸菌(善玉菌、枯草菌:こそうきん)が増える方法です。
実はこの方法が一番現実的で、労力もかからず、お金もかかりません。
やり方は、雑草が生えてきたら耕運機ですきこむだけです。
ココがポイント
すきこむポイントを説明すると、表層5センチから10センチですきこむことと、耕運機の刃に絡まらない長さですきこむことです。
表層で乳酸発酵させたいので、深すぎるとあんまりよくありません。
□【現実】畑の雑草をすき込んだ堆肥では肥料には程遠い
雑草を堆肥にするというのはとても聞こえがいいのです。
しかし、落とし穴があります。
- 1年目からうまくできない。(野菜は小さく、出来も良くない)
- 肥料成分はほとんどない(つまり「雑草堆肥だけでは」野菜は育たない)
というデメリットです。
雑草堆肥にのみに頼るのではなく、雑草堆肥も入れるという考えならば野菜は作れます。
凄い手間ですけどね。
□畑の雑草をすき込み堆肥化して連作を防ぐ
雑草をすきこむことで連作が防げます。
キャベツはアブラナ科。写真の雑草はアカザ科。
肥料にはできなくとも、雑草をすき込むことの効果はあります。
すき込めば、次にキャベツを作付けしたとしても
- キャベツ(アブラナ科)
- アカザ科
- キャベツ(アブラナ科)
と間に一回違う植物が入っているので何も問題ありません。
さらに表層で堆肥化します。
そこについては、次で説明します。
□畑の雑草をすき込むことで土の表層で発酵、堆肥化させる
連作を回避できる上、
野菜栽培で重要な表層の土を乳酸菌発酵させられます。
これはとてもいいことです。
ココがおすすめ
乳酸発酵させることで、すき込んだ草は分解し、乳酸菌が増えます。
善玉菌である乳酸菌が増えることで、野菜の成長を健康に保ってくれます。
作業も、ただ耕すだけなので、経費をかけたくない方に最適な方法です。
- 耕運機を持っている方
- トラクターを持っている方
なら、
- 浅く耕す
- 草の短いうちに耕す
の2つを実践するだけで、すぐにできる作業で、経費もかかりません。
■畑の雑草をすき込む以外にも。【理想の自然農法】で、雑草堆肥を作って野菜を作った結果
雑草堆肥で、野菜はできるの?
雑草堆肥のみで、ちゃんと野菜は出来ます。
畑の雑草をすき込むだけで、野菜はできるの?
スーパーで売っているように、立派な野菜は難しいです。肥料成分が足りません。
雑草堆肥で、野菜を作ることはできるようです。
私も実際に作っていましたので、可能です。
しかし、問題点は労働力が膨大に必要ということです。
□【畑の雑草だけでは足りない】自家製の雑草をすき込むだけでは少なすぎて雑草堆肥にならない
まず、土に入れるものは雑草堆肥のみです。
つまり、雑草堆肥を野菜の生育のために最大限効果が出るように使う必要があります。
ココに注意
野菜を育てるために必要な雑草堆肥の量は、30坪の土地に対し、必要な雑草堆肥の量は1トン程。軽トラック山盛りで3杯です。
私はニンジンを作っていました。
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1雑草堆肥で野菜を作る準備
作付けの半年前に畑に表層5センチ程度敷き詰めて、すきこんでいきます。
5センチって物凄い量で、これでも軽トラック2杯で足りるかどうか。
とにかく敷き詰めるのが重労働です。
全然分解はしないので、とにかく耕運機ですきこむ。
作付け1ヶ月前までに雑草堆肥が土となるくらいすきこみます。
1ヶ月に2回ほど耕運機で耕していました。
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2雑草堆肥で野菜を作る場合の種まき
畝を立ててたねをまきます。
その後表面1センチほど雑草堆肥を敷き詰めます。水分の乾きを若干防げる上、若干の追肥効果があります。
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3雑草堆肥で野菜を作る場合の追肥
発芽してきたら、畝間に5センチくらい雑草堆肥を敷き詰めていき、耕運機で耕します。
通路の雑草を防ぐのと、土寄せのときに追肥効果を出すためです。
畝間の土に少し雑草堆肥が馴染んできた2ヶ月後くらいに、土寄せをしていきます。
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4雑草堆肥で野菜を作る場合の作付け後のお礼肥
お礼肥用に、畝間に5センチほど雑草堆肥を敷き詰めます。
雑草堆肥でできる野菜のサイズ「畑の雑草をすき込む+雑草100%で作った堆肥」
こんな感じで出来るニンジンのサイズは
- Sサイズ 3割
- Mサイズ 4割
- Lサイズ 2割
- 2Lサイズ 1割
という感じです。
上記の100%のうち、2割ほどは真っ直ぐになっていない感じです。
□畑の雑草をすき込む以外からも引き取った雑草でできた堆肥で、効果を出すための「雑草堆肥の量」
30坪で1トン程、軽トラック3杯くらいか、それ以上になります。
雑草堆肥100パーセントで効果を出すのはとても大変な量が必要なので、少ない面積でやると楽です。
雑草堆肥で栽培する面積が10坪なら、軽トラック1杯ですみますからね。
□雑草堆肥の仕入れ方「自分の畑の雑草をすき込む以外にも仕入れられる」
雑草堆肥を仕入れるところは、産業廃棄物処理業者です。
その中でも、道路の草刈りで出た雑草を回収している業者がいいですね。
各市町村に1社ほどはあると思います。
その業者のところから貰うのが一番現実的です。
優しい業者さんであれば、畑まで持ってきてくれる方もいます。
■結論、「畑の雑草をすき込む」のは○。肥料効果を出すには雑草堆肥は、仕入れる。
雑草堆肥を使って土をよくしていくためには、
- 仕入れる
- すきこむ
の2つがあります。
仕入れる方は量が手に入りますので雑草堆肥100パーセントで野菜をつくる自然農法も可能でした。
すきこむ方は、連作を防いだり、手間が省けて土の表層が良くなっていくので、オススメです。しかし、肥料成分はないので、肥料を別で用意することが必要です。
雑草堆肥を使った農法は
とにかく肥料成分が足りない方法です。
つまり
立派な見た目の野菜を雑草堆肥で作るには、数年単位で見ていく必要があります。
最初からうまくいくと思わず、少しの面積で始めることをオススメしたいなと思います。
やさい作りのすべての根っこ!「土づくり」
粘土質で作れる野菜は
楽に作れる:キャベツ、白菜、ブロッコリー、葉物
中 級 :かぼちゃ、ミニトマト、レタス
上 級 :ニンジン、大根、短根ゴボウ
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